基礎知識Q&A

被扶養者の認定の取り扱いについて

2026年11月2日

Q.

 働き方を変えて、夫の扶養に入ろうと思っていますが、年間収入の判断基準が変わったと聞きました。具体的な変更点と留意点、提示しなければならない情報について教えてください。

A.

 今年の4月から社会保険の被扶養者認定における「年間収入」の判定方法が、これまでの「実績や将来の収入の見込み」から「労働契約書(労働条件通知書等)に記載された内容の見込み」に変更されました。

 それにより「労働条件通知書」等の労働契約の内容がわかる書類と「給与収入のみである」旨の申立書の添付で認定を受けることになります。

 これまでは、残業などで年収が130万円を超えそうな場合は、残業を控えるなど収入の調整が必要でしたが、今回の変更により当初の労働契約書の年間収入計算で年収130万円未満であれば、扶養内にとどまれるようになり、急な残業等にも応じられるようになりました。

 ただ、そのためには、労働契約内容についてよく理解しておく必要があります。

【労働契約書(労働条件通知書)記載のポイント】
 ・基本給(月給または時給、日給)
 ・所定労働時間、勤務日数、特別休暇(給与発生のない休日休暇)
  ※ シフト勤務が原則でも「シフトによる」の記載だけでは、年間収入の見込み
   額を正しく算出できないので、あらかじめ労働時間を定めてもらうよう相談し
   て明記

 ・固定の諸手当(資格手当や役職手当など)
 ・通勤手当の金額または算定方法
 ・時間外労働の有無、予定時間外労働時間
  ※残業を見込まない場合は「時間外労働の見込みなし」等を明記
 ・賞与の有無、支給額または算定方法
  ※賞与支給の予定がない場合は「賞与なし」等を明記

 これらの内容が記載されているかご自身でもしっかり確認しましょう。

 上記記載のポイントであげた項目により年間収入を計算し、基準額未満であれば、原則として被扶養者に該当することとなります。労働契約書に記載のない突発的な時間外労働の残業代、当初想定されていなかった臨時収入などは年間収入に含まれません。

 ただし、臨時収入の支給を前提として、賃金や労働時間を不当に低く記載していたことが判明した場合、意図的に恒常化している時間外労働が記載されていない場合等、当該臨時収入または残業代により実際の年間収入が社会通念上妥当である範囲を超えて130万円を大きく上回っていることが判明した場合には、被扶養者の認定を取り消されますので、実態に即した労働契約書を事業主と相談して作成してください。

 また、契約更新や契約内容の変更、特に最低賃金改定による基本給(月給または時給、日給)の変更時は、口頭だけではなく必ず新しい内容の労働契約書等を事業主から提示していただくようにしてください。

 毎年1回は被扶養者の認定の適否の確認に必要になります。労働契約書等がない場合には、従来どおり給与明細書、課税(非課税)証明書等を確認することにより年間収入を判定されることになります。

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