1 「働き方改革」の目指すもの
「働き方改革」は、働く方々が個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を自分で「選択」できるようにするための改革です。
日本が直面する「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」、「働く方々のニーズの多様化」などの課題に対応するためには、投資やイノベーションによる生産性向上とともに、就業機会の拡大や意欲・能力を存分に発揮できる環境をつくることが必要です。
働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現することで、成長と配分の好循環を構築し、働く人一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指します。
2 「働き方改革関連法」の内容について
① 時間外労働の上限規制を導入
(大企業2019年4月1日施行)(中小企業2020年4月1日施行)
時間外労働の上限について月45時間、年360時間を原則とし、臨時的な特別な事情がある場合にも上限を設定します。
② 年次有給休暇の確実な取得(2019年4月1日施行)
使用者は10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、年5日について確実に取得させなければなりません。
③ 中小企業の月60時間超の残業の、割増賃金率引上げ
(中小企業2023年4月1日施行)
月60時間を超える残業に対する割増賃金率を50%に引き上げます。
④ 「フレックスタイム制」の拡充(2019年4月1日施行)
より働きやすくするため、制度を拡充します。労働時間の調整が可能な期間(精算期間)を3か月まで延長できます。
⑤ 「高度プロフェッショナル制度」を創設(2019年4月1日施行)
職務の範囲が明確で一定の年収を有する労働者が高度の専門的知識等を必要とする業務に従事する場合に健康確保措置や本人同意、労働委員会決議等を要件として、労働時間、休日、深夜の割増賃金等の規定を適用除外にできます。
⑥ 産業医・産業保健機能の強化(2019年4月1日施行)
産業医の活動環境を整備します。労働者の健康管理等に必要な情報を産業医へ提供すること等とします。
⑦ 勤務間インターバル制度の導入促進(2019年4月1日施行)
終業時刻から次の始業時間の間、一定時間以上の休息時間(インターバル時間)の確保に努めなければなりません。
⑧ 正社員と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差の禁止
(大企業・派遣会社2020年4月1日施行)(中小企業2021年4月1日適用)
同一企業において、正社員と非正規雇用労働者との間で、基本給や賞与などあらゆる待遇について不合理な差を設けることが禁止されます。
パンフレット
★パワーハラスメント対策が事業主の義務となりました!
~セクシュアルハラスメント等の防止対策も強化されました~
リーフレット
★育児・介護休業法が改正され、令和4年4月1日から段階的に施行されます